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南泉
上妻酒造、白麹、常圧、35度
まだ東京にいたときによく行く酒屋さんでラベルを見た瞬間、「南泉で35度あるんや!」と思って即購入しました。レギュラーの25度の色違い、っていうセンスがいいですよね。
さて、他のメーカーでもありますが、いわゆる35度と原酒とはまた違います。原酒は加水はしていないですが、35度は文字通り調整の必要があるので加水しています。それでは度数以外に25度と何が違うのか。それはお酒自体の旨みを左右するものが違うのです。
出来たばかりの焼酎には不純物や油などが含まれます。これを濾過などして取り除くのですが、これらは濾過で取られることで同時に旨みも取られてしまうことになります。この油をフーゼル油といって、25度ではこの油が溶けないことから漉し取られてしまうのですが、35度では溶けてしまうために濾過を行っても旨みが残るんですよね。なので単に度数が違うだけではなく、旨みが違ってくるわけです。
ということでこちらの南泉ですが、まー旨いです。度数が高いのでロックで飲むのであればだいぶゆっくりめに飲んで十分氷が融けて度数が下がってからの方が楽しめるかと思います。私はお湯割りで飲んでます。原酒や35度などはお湯割りがいいですね。少し薄めにわってもお酒の味自体が濃いので楽しみ方にも幅があります。味わいは当然南泉なのですが、レギュラー酒がソロ演奏だとしたらこちらはカルテットぐらい違うような気がします。比較的マイルドな甘みと芋の風味。根底に流れる南泉独特の味わい。これは非常にいいですね。今は簡単に買えないのですが買えるならこっち一択かも・・・。
南泉 35度:7点